ウェブ屋の備忘録

日々の業務で工夫していることや便利なツール、新たに得た知識などを共有しています。

歴史はくりかえす

私がこの業界に入ってきたのは、かれこれ10年ほど前。

20代後半でサラリーマンを一度辞め、ほぼギター1本抱え上京。 バンドマンとして最後の「賭け」に出るも夢破れ、近くのTSUTAYAで「キミも3ヶ月でWebデザイナー」みたいなカタログをたまたま見つけ、今後何をしようか考えていた私自身は、とりあえず飛びついてこの業界の扉を開いたわけです。

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ちなみにそのスクールでなく、別の都内の某スクールに通い勉強を始めました。 写真の池袋東口から私の業界人生が始まったわけです♪

その時、スクールの営業だけでなく、現場で仕事をしている講師陣も口を揃えて言ったのが、「これからはFlashが出来ないと食べていけなくなる!」という言葉でした。

まぁ、まだまだWeb自体成熟していなかったですし、その講師陣も平気で「DTPが出来ればいつでもWebは作れる!」なんて言ってた時代の話ですが。

その後、Web2.0などという概念がドパーッと入ったり、Web自体を取り巻く環境は大いに変わり、サイトも随分と当時と比べると比較にならないくらいに成熟したと思っています。

そんな中、数年前、iPhoneがポツリポツリと流行りだし、Flashが動かないということが話題になりました。私も、iPhoneが登場する直前に出た初代のiPod touchを持っていたので、当時流行っていたmixiの「みんなの牧場」(名前はうろ覚えですが・・・ムシを入れあうゲームでした・・・)がiPod touchでは出来ないのは残念だなぁと感じた記憶は残っています。

その後、Adobeさんと、Appleさんで折り合いつかず、i OSではFlash使えないと分かると、ほぼ同時にJavascript全盛に入っていったと感じています。

そして現在。

感じるのは10年前、フルFlashで制作者視点のサイトが乱立していましたが、今は同じような状況だと感じてしまうのです。

確かに面白いアイデアが詰まったパララックスサイトなどは、こういう仕事をしていれば、思わず目をとめ、いろいろ操作もしてみます。

しかし、思うのがクリエイティブに尖れば尖るほど「使いにくい・・・というか、どうやってこのサイト使うんだ?」といった感想を抱いてしまうのです。

おおよそそこには、ユーザビリティアクセシビリティといった概念よりも、エモーショナルな体験だけに拘り、「時代がオレについて来い」的な考えを私見ですが感じてしまうのです。

結論を言えば、たぶん今は過渡期なんだと思っています。 あの10年ほど前、フルFlashが流行っていた頃と同じように。

きっと歴史は繰り返し、また新たな概念が生まれ、それによって技術は向かうべき道にコントロールされ、また新たなトレンドが生まれるものだと感じます。

なので、時のトレンドのUIといったものを注視していかねばならないなぁ。 と感じているといったお話でした。

UI GRAPHICS ―世界の成功事例から学ぶ、スマホ以降のインターフェイスデザイン

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